初思考

生物多様性どう生かすか―保全・利用・分配を考える (地球研叢書)

生物多様性どう生かすか―保全・利用・分配を考える (地球研叢書)

この本は、生物多様性条約の本でした。なぜ、生物多様性が重要なのかについて、知らないことが書いてないかと思い、読みましたが、こちらの思い違いのようでした。まぁ、冷静に目次を見れば、生物多様性はなぜ重要なのか、については章立てしてありませんね。地球研だし、生態学者が編者だし、ってな期待を持って読みすすめたのですが、ちょっと期待した内容とは違っていました。ただ、最後の章を読めたのはラッキーでした。熱帯林を伐採して、色々するよりも、熱帯林を保全する方が、金銭的・非金銭的(雇用の創出など)な面から価値が高ければ、保全されるという考え方は勉強になりました。なるほど。当たり前ですが、そうですよね。貴重なんだから保全しろと言った所で、途上国の人には何言ってんだコイツらは、となるのは当たり前ですからね。ほんの少しですが、環境経済学の一端を垣間見せてもらいました。やっぱり、次は、環境倫理学を読む必要がありそうです。

生物多様性の保全や重要性を声高に唱えるようなことはしませんが、自分の専門上、しっかりと考えを持っておくべきだと考えています。昔から、どうにか答えたいという質問があって、機があるたびに、自分に問いかけたりしますが、未だにすっきりしないことがあります。至極、単純な質問なんですが、最近になって、おぼろげながら答え、というか答え方が見えてきました。良いのかどうかは別です。というのも、倫理や哲学的な方向の話なので、誰かが既に論じていることを期待しているのですが、なかなか、コレだ!というものに巡り会うこともありません。環境倫理なら答えてくれるのかなという気がしますが、どうなんでしょう。

pure scienceが好きなので、こっち方向に邁進するつもりはありませんが、知っておくべき、答えられるようにしておくべきことだと思っています。